新規事業開発

新規事業開発にというものについての一考察です。

僕はかねてより「技術的な価値を経済的な価値に結びつける」ことに携わりたいと思ってきたのですが、これは業務としては新規事業開発といわれるものに相当するようです。

新規事業開発の中でプロダクトプランニングやビジネスモデルの検討を行うかと思いますが、この営みは非常に創造性が高くいわゆる「デザイン」といわれるものであると考えています。

Wikipediaではデザインの広義での意味が以下のように書かれています。

”デザインは日本語では「設計」にもあたり、「形態」や「意匠」と訳されてきたが、それだけに限らず、人間の行為(その多くは目的を持つ)をより良いかたちで適えるための「計画」も意味する。人間が作り出すものは特定の目的を持ち、それに適うようデザイナー(設計者)の手によって計画されるのである。”

デザインというとどうしてもグラフィックデザインやプロダクトデザインのうち表象的なものを想像してしまいますが、ちと僕の解釈はちがいます。

上のWikipediaの定義にあるように特定の目的を適えるための行為がデザインとすると、ことプロダクトデザインの世界におけるこの目的とは、「ユーザーに魅力的な商品を、ユーザーのコスト負荷が極力ない形で、継続的に供給すること」といえるかと思います。この目的を果たすためにプロダクトの設計をし、お客さんに継続的に供給をするための事業の仕組みを考えるためにビジネスモデルを設計します。双方はプロダクトのアーキテクチャという観点で密接に結びついており、しっかりと上記プロダクトデザインにおける目的を果たすには、各々を単独で検討することは不可能だと考えています。この点においてビジネスモデル検討は非常にデザイン的な要素を持っており、創造性の高い活動であるといるのでしょう。

ただ、ビジネスモデルを検討してもそれを事業として実際に立ち上げ運用をしていかなくてはなりません。

ここで、以下、新規事業開発の方法論について書かれた記事を紹介します。
http://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articles/1310/21/news009.html

この手の方法論は丸1日頭を働かせれば意外に簡単にたてられるかと思います。ただ、方法論をもって自社・Pj特有の制度・体制設計するには頭を働かせるだけではなく社内外の類例を2次情報として集めたり、社内成功事例のエッセンスをキーパーソンを捕まえヒアリングしてかき集めたりと少々の根気が必要になります。そして制度・体制を実際に運用をしたり、Pjを事業化するための推進・交渉プロセスは所謂「泥臭さ」が必要になるんだろうけど自分にとって未知数な領域です。ただ、方向性を共有できたメンバーと取り組むことができればかなり魅力度の高いステージなのではないかと想像しています。

新規事業開発とは今まで見てきたように創造的な部分をもちながら、同時に泥臭さも含有しています。ただ、世の中をかえる、ちょっと良くするという非常にやりがいのある取り組みなのだと思いますし、私が当事者として語れるようになりたいと思う領域であります。